脚やせする立ち方のベースは“骨で立つ”ということ。
もし今、「前・外ももの張り」「内もものたるみ」「ふくらはぎの内・外の張り」「O脚・X脚」に悩まれている方は、立ち方を変えることで脚やせします。
なぜなら、“立ち方のまずさが脚を太くしている”から。自然な立ち方を習得できると、1週間単位で脚は変化します。それだけ立ち方は脚やせに重要なんですね。
この記事では現場で成果の出ていることをベースにお伝えしますが、
- 脚やせする立ち方の考え方
- 脚やせする立ち方を習得する4つの手順
- 避けてほしい立ち方
- 壁立ちがおすすめできない理由
などを、パーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。
お伝えする立ち方を実践することで、
- 骨で立てている感覚がある
- 楽に立てる
- 前ももやふくらはぎが張らない
こういったことを体感できるはずです。
この感覚で立てることが脚やせをする上で重要になるので、ぜひ普段の立ち方との違いを実感してみてください。
今回の記事の内容
脚やせする立ち方を習得する4つの手順
脚やせする立ち方のベースの考え方は、先ほどもお伝えした通り、
骨で立つ
ということです。
この考え方に至った経緯をお伝えすると、そもそも脚は大きく分けて5つの要素によって太くなっている可能性があります。
- 筋肉の張り
- むくみ
- 関節の捻れ
- 脂肪が多い
- 筋肉が太い
立ち方のまずさがあると、「筋肉の張り」「むくみ」「関節の捻れ」などにつながり、
- 前ももの張り
- 外ももの張り
- 内もものたるみ
- ふくらはぎの内、外の張り
- 足首の太さ
などの部分的な脚の太さに悩むことになります。
こういう悩みの根本原因は“立ち方のまずさ”にあることが多く、立ち方そのものを変えて骨で立つことで「筋肉の張り」「関節の捻れ」「むくみ」を改善できます。
そうすると、脚の部分的な悩みが改善して脚やせしてきます。だからこそ、
骨で立つという感覚が重要
だということです。
まず最初に、この骨で立つということを実感していただき、脚への負担が軽減できることを実感していただきますね。
脚やせする立ち方を習得するための手順は、以下の通りです。
- 坐骨で座る
- 身体をお辞儀
- かかとに乗る
- まっすぐ立ち上がる
1つずつ解説していきます。
①坐骨で座る
立ち方は、椅子に座ったところから始めると習得しやすくなります。
まず、椅子に座って骨盤を軽く前傾状態にします。イメージ的には、へそを軽く前に突き出すような感覚です。
ここのフェーズも重要で、「骨盤を適度に前傾…」と説明されても、果たして自分で行っていることが適切なのか迷われると思います。
もし不安な方は、「脚やせする座り方を習得する4つの手順」をご覧ください。
この記事の中で、骨盤を前傾させる方法や骨盤を自然な位置に直す方法を解説しています。
足元は、
- 肩幅か腰幅ぐらいに足幅を開く
- つま先は軽く開く
という状態でいてください。
坐骨で椅子に座れたら次のステップに移ります。
②身体をお辞儀
次は坐骨で座った状態から、顔を前に送るようなイメージで身体をお辞儀させていきます。
このとき、背中が丸まってしまわないように気をつけてください。
よく背中が丸まってしまう方がいるフェーズなので、顔と胸元を前にスーッと出していく感覚でお辞儀をしていきましょう。
イメージとすれば、自然に座った状態からそのまま上半身が前に倒れていく感覚ですね。
③かかとに乗る
身体がお辞儀できると、そのまま顔を前に送り続けるイメージで椅子からお尻を浮かせます。
そして、お尻を椅子から浮かせたら体重を両足のかかと(踝の真下)に体重を乗せます。
(※ここ、かなり重要です!)
踝の真下に体重を乗せるというのは、丁度この位置ですね。
ここの段階までできると、後はシンプルです。
④まっすぐ立ち上がる
踝の真下に体重が乗れば、あとはまっすぐ立ち上がるだけです。
そうすると、感覚的には、
- 踵の骨を感じて立てている
- 楽に立つことができている
などを感じた立ち方になると思います。このとき、若干膝が曲がっているような感覚になりますがこれでOKです。
こうやって立つことで脚へのストレスが軽減でき、それを毎日継続的に行うことで、
- 前ももの張り
- 外ももの張り
- パンパンに張ったふくらはぎ
などは改善して細くなっていきます。
普段の立ち方と比べて、どうですか?楽に感じる方も多いと思います。
この立ち方が、僕の中で考えている「脚やせする立ち方」「自然な立ち方」です。
脚やせする立ち方の6つのポイント
基本的に、上記の流れで立ち方を改善すると脚やせできますが、上記でお伝えした立ち方の細かいポイントもお伝えしていきます。
①骨に柔らかい筋肉がついた状態
先ほどもお伝えした通り脚やせする立ち方は、全身の筋肉が必要最小限しか緊張していない状態で、いわゆるリラックスした立ち方です。
イメージとしては、骸骨にただ柔らかい筋肉がくっついている状態。
実際に、このイメージで立てるとこのようになります。
指標としては、
- 耳の穴
- 肩
- 股関節(大転子)
- 内くるぶし
などに垂線を引いて、まっすぐな状態が自然な状態に近くわかりやすいと思います。
厳密なことを言えば、肩の位置は少し前側にあるのでこの通りにはなりませんが、1つの指標としてはこの4つを同じラインの近くにもってくることです。
これがリラックスした立ち方であり、脚やせする立ち方です。後程、肩の位置は解説しますね。
②重心位置は踝の真下
ネットなどで“正しい立ち方”とみかける内容の中に、つま先重心で立つことが勧められていることがあります。
これはおすすめできません。なぜなら、つま先重心で立てば全体はこのようになるからです。
つま先重心では、常に前ももやふくらはぎが緊張状態。時間の経過と共に、太くなってしまいます。
自然な立ち方ができると、足裏にかかる体重は踝の真下に抜けます。先ほどもお伝えしたこの位置ですね。
立ち方の重心位置はこの踝の真下(赤い丸の位置)になりますが、この位置に体重を乗せる理由は「マルカルドの体重分布図」が参考になると思います。
マルカルドの体重分布図というのは、こちらですね。
- かかと:20%
- 親指の付け根:17%
- 小指の付け根:13%
- 左脚50%:右脚50%=100%
こういう比率で足裏に体重がかかることが自然だという考え方で、マルカルドという方が説いた考え方ですね。
3点支持の状態が人間の身体としては自然。ただ、人は1つのことしか意識できません。そのため、1点に体重を乗せてこの3点支持を成立させる必要があります。
この1点というのが、先ほどお伝えした図の赤い丸の位置=踝の真下ということです。
こういったことから、自然に立てたときの重心位置は、
踝の真下
辺りに設定することが自然だということです。
③つま先は軽く開く
そして、重心位置とあわせて知っておきたいのが“つま先の向き”です。
現在、解剖学では、
グー1つ分ぐらい足幅を開いた時、つま先は15~16度外側に向く
ことが自然だと言われています。左右で約30度になることが1つの目安。
これは実際に試していただくとわかりますが、
- つま先をまっすぐ向けて立つ=足の内側に体重が偏ってくる
- つま先を30度ぐらい開いて立つ=踝の真下に体重が乗りやすくなる
こういった違いが実感できます。
ここで気をつけないといけないのは、
- 脚の内側に体重が偏る=X脚になる
- 脚の外側に体重が偏る=O脚になる
ということ。足裏のどこに体重を乗せるのか、乗っているのかで脚の太さや形が大きく変わります。
たまに現場でも足の内側や外側が浮いた状態になっている方もいます。
踝の真下に体重を乗せるように過ごせばこの状態も改善しますが、つま先の向きや重心位置の不適切さは脚への影響は非常に大きいですね。
ですので、立っているときのつま先は適度に開くようにします。
細かいことを気にせず、
つま先は違和感のない程度に開き、踝の真下に体重を乗せる
ということを実践すれば、それだけで脚の形や細さは変わっていきます。
④膝は若干曲がる
次は膝の状態ですが、自然な立ち方のとき、
膝は若干曲がった、ゆとりある感覚
になります。
この立ち方を見ていただくと、膝が伸び切っているというよりも印象としては少しゆとりを感じれると思います。
特に女性に多く見られるのは、膝をグッと伸ばし切ってしまった立ち方。または、反張膝といわれる膝が逆側に反り返ってしまう立ち方。
こういう立ち方は、
- 太ももの前側がポコッと張り出す
- 膝の痛みにつながる
- 下半身のむくみが起こりやすい
など、脚にマイナスの影響が出ます。
先ほどお伝えした4つの手順を実践すれば膝は伸び切らないはずですので、若干曲がったように感じる程度にしておけばOKですね。
⑤骨盤は軽く前傾
骨盤の傾きは、
軽い前傾=軽い出っ尻状態
が自然です。
骨盤が後方に倒れてしまうと、こういう状態になってしまいます。
この骨盤の傾きは、重心位置との関係にもつながりますが、
- 軽い出っ尻状態で立つ=踝の真下に体重が乗る
- 骨盤を後方に倒して立つ=つま先に体重が乗る
という違いが出ます。
先ほど座った状態で骨盤の位置を修正してから立ちあがりましたが、その理由はこの骨盤の位置を自然な状態にすることが目的でした。
座った状態で骨盤が自然な位置にない場合、立ちあがっても骨盤の位置がズレて自然に立てなくなります。
ここからわかることは、
日頃の座り方がまずいと骨盤の位置が不自然になり、立ち方が崩れる。その結果脚が太くなる
という関係性あるということ。
ですので、座るときも立ったときも、
骨盤は軽く立っている状態、前傾状態が自然であり、日頃からその状態を維持すること
が重要です。
⑥肩の位置は少し前側
もう1つは、肩の位置です。
一般的には、
- 胸を張る
- 肩甲骨を寄せる
などが正しいと言われていますが、これは不適切です。
肩の位置は壁にもたれた状態に対して、身体の真横のラインよりも35度前側にあることが自然。
頭上から肩を覗くと、こんな感じです。
肩だけを見ると、こういう状態が自然です。
逆に、これだと肩は引きすぎです。
ここもよく勘違いされるポイントですが、肩が本当に自然な位置にくると、非常に肩周りは楽になります。
胸を張るような立ち方の場合、へそを突き出すような立ち方に変わる方もいて、おすすめできません。
肩の位置は適度に前側の位置に設定することで、より体重は踝の真下に乗り、骨で立つような感覚が得られるはずです。
ここまでお伝えしたことを少しまとめると、
- 重心位置:踝の真下
- つま先の向き:軽く開く(左右で約30度)
- 膝の状態:軽く曲がったゆとりある状態
- 骨盤の傾き:軽く前傾、出っ尻状態
- 肩の位置:身体の少し前側
この状態で立つことが脚やせする立ち方であり、僕自身が考える自然な立ち方です。
脚やせしたいに避けてほしい立ち方
上記では脚やせする方にしてほしい立ち方を解説しましたが、次は避けてほしい立ち方を解説します。
以下でお伝えする立ち方になっていると“脚が太くなる”可能性が高いですので、脚やせしたい方は必ず避けるようにしてください。
つま先重心の立ち方
これは絶対避けてほしい立ち方ですが、重心をつま先に移動してしまうのはNGです。
先ほども触れた通り、つま先に体重が乗ってしまうと、
- 前もも
- ふくらはぎ
この2ヶ所へのストレスが大きくなり、太くなってきます。
ですので、つま先重心の立ち方は基本的におすすめできません。
つま先まっすぐの立ち方
これも先ほどお伝えした通り、つま先をまっすぐ向けた状態で立つこともおすすめできません。
グー1つ分ぐらいの足幅のとき、「両足で約30度ぐらい開くのが自然」ですので、つま先正面で立つと股関節が捻じれ不自然。
ちなみに、つま先を正面に向けた状態で立つことが癖の場合、
- 外ももの張り
- X脚 or O脚
- ふくらはぎの外側の張り
- ふくらはぎの内側の太さ
などに関連しやすくなります。
これは現場でもかなり見られる癖なので、上記の内容を読まれた方はぜひ日頃から意識的に変えていただきたいところです。
脚を内側に捻る立ち方
特に若い女性がしがちですが、脚を内側に捻るような立ち方も避けたいですね。
こういう立ち方をすれば、股関節が内側に捻じれてしまうんですね。
股関節が内側に捻じれてしまうと、
- 外ももがポコッと張り出る
- お尻の下にたるみができる
- 下腹がぽっこり出てくる
- ふくらはぎの内側、外側が張り出てくる
など、体型のマイナス的な変化が著しく出てきます。
逆にこういう立ち方を改善するだけで脚の形が変わる方は多いと思います。それぐらい脚を太くしてしまう立ち方だということです。
壁立ち
壁立ちも正しい立ち方としてすすめられることもありますが、これはおすすめできません。なぜなら、不自然な立ち方になり、疲れる立ち方だからです。
壁立ちとは
壁立ちというのは、文字通り壁に沿うような立ち方のことをいいます。
壁立ちをするとき、
- 後頭部
- 肩甲骨
- お尻
- 踵
の4点を壁につけて立つことが良しとされています。
身体の構造上不自然
ただ、身体の構造からするとこの壁立ちは不自然。
というのは、お尻は本来後方に膨らみがあり、後頭部や踵の位置よりも出ています。お尻の膨らみを考慮すれば、このような立ち方が自然なはずですよね。
4点を壁につけようとすることで、
- 肩甲骨が過度に寄ってしまう
- へそを突き出すように、腰が反ってしまう
- 体重がつま先にかかり、太ももの前側の張りにつながる
こういった姿勢の変化が起こり、上記でお伝えした脚やせする立ち方から大きく外れてしまいます。
ですので、よほどの目的がない限り壁立ちはおすすめできません。
ふくらはぎは壁につかない
また、壁立ちをされている方から、
壁立ちのとき、ふくらはぎが壁につかないですが…
と聞かれることもありますが、お尻の膨らみを考えるとふくらはぎがつかないのはある意味当然と言えます。
ですので、もし壁立ちでふくらはぎがつかないと悩む方がいれば、それは特に問題はないので安心してくださいね。
身体の問題につながる可能性
今、
- 肩こりや首こり
- 腰の張りや腰痛
- 太ももの前側の張りや膝の痛み
こういった症状に悩んでいる方は、壁立ちのような立ち方をしていることが問題かもしれません。
日常でこの立ち方を実践し続けることで、筋肉にストレスがかかり、そのストレスに耐えられなくなると身体の痛みや不調につながってしまう。
こういった不調につながることも考えられますので、壁立ちよりも上記でお伝えした立ち方を実践していただきたいなと思います。
片脚加重の立ち方
あとは、片脚に体重を乗せて立つのも避けてほしい立ち方の1つです。
- 電車を待っているとき
- 電車の中で立っているとき
- 信号待ち など
こういうときに、体重を片脚に乗せて立っていません?片側に体重を乗せると、体重を乗せた側にストレスがかかります。
身体全体のバランスも崩れてしまうため、おすすめできません。こういう立ち方が癖づくと、
- 太ももの外側
- ふくらはぎの内側
- ふくらはぎの外側
こういった部分的な太さが増してしまいます。
立つ時は、必ず両脚均等に体重を乗せ、このイメージで立つことがおすすめです。
脚やせするためにはこういったちょっとしたことも重要になるので、上記でお伝えしたような立ち方は避けてほしいですね。
立ち方を変えて脚やせしよう
今回は、脚やせする方に実践してほしい立ち方を解説していきました。
今回の記事のまとめ
- 脚やせする立ち方=骨で立つこと
- 4つの手順で立てば、骨で立てることができる
- 骨で立つと、脚へのストレスが軽減でき、結果的に脚やせする
- 逆に壁立ちやつま先まっすぐの状態で立つと脚は太くなる
- 立ち方を変えるだけで脚やせする方はかなり多い
こういった内容をお伝えしていきました。
立ち方ってあまり習ってこなかったし、だけど毎日当たり前のようにすることでもあるんですよね。
脚やせには一番大事なことであり改善必須なことでもあるので、ぜひ上記を参考に立ち方を変えてみてください。
立ち方の改善は「今まで何をしても脚やせしなかった…」そんな悩みを根幹から解決してくれるはず。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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