お尻の筋肉がパンパンに張って硬いと、 どうしても大きくてゴツく見えてしまう。
そんな硬いお尻を柔らかくするためには、徹底して“大臀筋”と言われる筋肉緩めることがポイントになります。
ただストレッチをするだけではなく、 お尻を揺らしたり気持ちよく股関節周辺を動かすことで、1日でも十分お尻を柔らかくすることができます。
この記事では、
- おしりが固い原因
- 硬いお尻を柔らかくする方法
- 硬いお尻を根本的に柔らかくする方法
などを、 パーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。
「お尻が硬い」という悩みは現場でもクライアントさんから相談されますが、実際に1回のセッションで柔らかくすることができています。
こういった現場での経験も合わせてお伝えしていきますね。
今回の記事の内容
お尻が硬い原因
今回のテーマの結論からお伝えすると、
徹底してお尻の筋肉を緩めること
が最大のポイントになります。
この方法をお伝えする前に、そもそもなぜお尻が硬くなってしまうのか?
この原因を知っていただくことで“根本的にやるべきこと”が見えてくると思うので、まずは原因を解決しますね。
お尻が硬くなるような立ち方をしている
現場でお尻が硬くなっている方の立ち方を見ていると、以下のような立ち方になってるケースが多くあります。
自然な状態から崩れ、へそを前に突き出したような立ち方。
へそを前に突き出して骨盤が不自然な状態になると、お尻にある大臀筋という筋肉が縮まってしまうんですね。
人間が自然な状態で立てた時は、以下のような姿勢になるはずです。
この状態であれば骨伝いにストレスが踵に抜けるため、お尻が過度に硬くなることはありません。
ただ、へそを前に出したような形で立てばお尻にストレスがかかってしまう。
その結果、
- お尻の筋肉がストレスを受ける
- 筋肉が弾力を失ってくる
- お尻が硬くなる
ということが起こる可能性があります。
脚を組んだりあぐらをかいて長時間座っている
次に考えられる原因は、長時間座っているということ。
人間が自然な状態であれば、吊り下げられてる骸骨のような状態になります。
股関節が伸びた状態が自然ではありますが、
- 脚を組んで座る
- あぐらをかいて座る
こういった状態は、お尻の筋肉が伸ばされた状態(ストレスを受けた状態)になってしまう。
長時間こういった座り方で過ごしていると、お尻の筋肉の弾力が失われ硬くなってしまいます。
また、 デスクワークをされてる方は身体が丸まった状態で座りがち。
こういった状態で長時間座っていると、腰や背中周りの筋肉も硬くなってきますよね。
腰回りの筋肉が硬くなると、仙腸関節(以下の部分の関節)と言われる関節の動きも悪くなります。
この仙腸関節にはお尻の筋肉もついており、
- 腰の筋肉が硬くなる
- 仙腸関節の動きが悪くなる
- お尻の筋肉も硬くなる
という関連性があるんですね。
こういった座り方の問題も、お尻を硬くする原因の可能性があります。
踵から着地するような歩き方
また日頃から崩れた座り方を継続している方は、 脚を前に出すような形でペタペタ歩きになってるかもしれません。
こういった歩き方をする場合、本来足裏全体で着地するべきところがかかとから着地する可能性があります。
実際に試していただくとわかりますが、足の一番後ろのかかと部分で着地を繰り返すと、お尻や腿裏に非常に大きなストレスがかかります。
こういったかかと着地を繰り返す事によって、お尻の筋肉がストレスを受け結果的に硬くなる可能性もあります。
また日頃歩くとき、お尻の筋肉をギュッと締める癖がある方もいませんか?
自然な状態で歩くことができると、 お尻の筋肉は適度に刺激を受けます。
ただ、意識的に強くお尻を締めすぎ、それが続くとお尻の筋肉が硬くなる可能性があるんですね。
こういったお尻の筋肉を過度に使うような歩き方も、お尻が硬くなる原因の一つとして考えられます。
お尻を締めることが癖づいてしまっている
また現場でよく見られるケースでは、
- 仰向けになる
- うつ伏せになる
- その場で立つ
様々な姿勢やポジションを取ったとき、 無意識のうちにお尻をキュッと締め続けている方もいます。
こういった方の場合、「もう少し楽にしてみて」とお伝えすると、 お尻の筋肉がふわっと緩む。
ただそういった指摘を受けるまでは、 お尻に力を入れてしまっていることに気づいていないんですね。
このように、
無意識のうちにお尻の筋肉を緊張させてしまっている
ということも、お尻が硬くなる原因の一つとして考えられます。
股関節が自然な状態から捻じれている
そしてもう1つ考えられる原因としては、
股関節が自然な状態から捻じれている
ということ。
お尻の筋肉である大臀筋は、骨盤の真ん中辺りから大転子と言われる太ももの骨の外側に付いています。
股関節を捻ることでこの筋肉もストレスを受けますが、股関節が自然な状態から出ていると常に大臀筋にストレスがかかってしまうんですね。
よく若い女性で見られる癖としては、脚を内側にひねったような立ち方があります。
こういった立ち方を継続的に行っていれば、お尻の筋肉にストレスがかかって硬くなってしまう。
あくまでこれは一例ですが、 このように股関節が自然な状態から捻じれることでもお尻が硬くなってしまう可能性があります。
ここまでのことを一旦まとめると、 お尻が硬くなってしまう主な原因は、 日頃何気なく行なっている、
- 座り方
- 立ち方
- 歩き方
などの姿勢や動作の影響を受けてる可能性があるというわけです。
これらのまずさがあって、
- お尻の筋肉がストレスを受ける
- ストレスを受け続けることで弾力を失う
- その結果、お尻の筋肉が硬くなる
こういった一連の流れが考えられます。
では、このように硬くなってしまったお尻の筋肉をどうすれば柔らかくすることができるのでしょうか?
硬いお尻を柔らかくする方法 ①:お尻を力ませて緩める
硬いお尻を柔らかくするためには、お尻の筋肉を徹底して緩める必要があります。
具体的に緩める方法は以下の通り。
- 股関節を内側に捻る → 一気に脱力
- 股関節を外側に捻る → 一気に脱力
- お尻を力ませる → 一気に脱力
これらの方法で筋肉が緩む理由をまず解説しますね。
硬い部分を力ませた後に筋肉は緩む
筋肉を緩めるためには、ストレッチングのイメージが強いかもしれません。
ただ、硬くなっているお尻の場合は、筋肉に力を入れて一気に脱力した方が緩みやすいんですね。
少し専門的になりますが、力ませた後に筋肉が緩む身体の反応は以下の通り。
- 筋肉を収縮させる
- 筋紡錘が刺激を受ける
- 筋紡錘が刺激を受けると、筋肉を緩める指令を脳に送る
- その結果、筋肉が緩む
シンプルに解説すると、
5割ぐらいの力で収縮させた筋肉は、脱力すると同時に緩む
という反応が起こります。
特に筋肉が硬い方に効果的ですので、まずはこの方法でお尻の筋肉を柔らかくしていきます。
①股関節を内側に捻る → 一気に脱力
手順
- 仰向けになり、脚を肩幅に開く
- 脚を内側にギュッと締め、4秒間キープする
- そして口から息を吐くと同時に、一気に脱力する
- これを10回繰り返す
②股関節を外側に捻る → 一気に脱力
手順
- 仰向けになり、脚を肩幅に開く
- 脚を外側にギュッと開き、4秒間キープする
- そして口から息を吐くと同時に、一気に脱力する
- これを10回繰り返す
③お尻を力ませる → 一気に脱力
手順
- うつ伏せになり、脚を肩幅に開く
- お尻を内側にギュッと締め、4秒間キープする
- そして口から息を吐くと同時に、一気に脱力する
- これを10回繰り返す
こういった方法である程度お尻の筋肉を柔らかくしたら、次は以下の方法を行っていきます。
硬いお尻を柔らかくする方法 ②:お尻周辺を擦る&筋肉を揺らす
ある程度柔らかくなったお尻は、擦ったり揺らすことでさらに柔らかくなっていきます。
ですので、続いては以下の方法を行っていきますね。
①お尻全体を擦る
手順
- うつ伏せになり、脚を肩幅に開く
- お尻に軽く触れ、全体を優しく擦る
- これを1分間行う
② お尻全体を揺らす
手順
- うつ伏せになり、脚を肩幅に開く
- お尻に軽く触れ、全体を軽く揺らす
- これを1分間行う
特に②のお尻を揺らす方法を行ってもらうと、かなりお尻は柔らかくなることが実感できると思います。
そして、この段階でもまだお尻が硬いと感じる方は、以下の方法も合わせて行います。
硬いお尻を柔らかくする方法③:ストレッチなどを行う
ここからさらに柔らかいお尻にするためには、ストレッチなどでさらにお尻の筋肉を緩めていきます。
①脚を左右へ転がす
手順
- 仰向けの状態で、両脚を肩幅に広げる
- 脚全体をリラックスさせておく
- そこから、左右へ軽く脚を転がすように動かす
- これを1分間行う
②膝を手で抱える
手順
- 仰向けになり、両膝を90度に曲げる
- 口から息を吐きながら、片膝を胸に引き寄せる
- このとき、両手で軽く膝を抱えるようにお尻を伸ばす
- 感覚的には、グッ!っと伸ばすよりもふわっとした感覚
- これをを1分間交互に行う
③膝を抱えてゆりかご
手順
- 仰向けの状態で、両膝を90度に曲げる
- そこから両膝を抱える
- お尻を軽く伸ばした状態で、ゆりかごのように身体を揺らす
- これを1分間行う
④うつ伏せ-内外旋
手順
- うつ伏せの状態で脚を肩幅に広げる
- その状態で脚を左右に転がすように気持ち良く動かす
- これを1分間行う
もし股関節の捻れが気になる方は、以下の方法で整える方法をご紹介していますので参考に実践してみてください。
ここまでお伝えした方法が適切にできれば、お尻の筋肉を柔らかくなっているはずですね。
硬いお尻を根本的に柔らかくする方法
基本的には、上記の流れでお尻の筋肉を柔らかくすることは可能です。
ただ、根本原因を取り除いていないとまたお尻が硬くなるかもしれません。
先ほど上記でお伝えしたように日頃の、
- 座り方
- 立ち方
- 歩き方
など、こういった姿勢や動作のまずさが再度お尻の筋肉を硬くしてしまいます。
ですので、上記でお伝えした方法とあわせて以下のことを改善することも重要です。
お尻が硬い方にしてほしい座り方の改善方法
まず行ってほしいのは、座り方の改善。
お尻が硬い方にしてほしい座り方は以下の通り。
- 坐骨で椅子に座る
- 骨盤を自然な位置でキープする
このような座り方ですね。
上記で解説した通り、
- 身体を丸めて座る
- 脚を組んで座る
こういった崩れた座り方を長時間することで、お尻が硬くなってしまう。
適切にお尻の筋肉を緩めて座り方の改善を行えば、柔らかい状態を維持できるので、ぜひ座り方は改善してほしいですね。
この座り方の改善方法は、以下の記事で解説しています、
そして、こういった座り方の改善とともに、特にデスクワークの方は軽く脚を動かす習慣をつけることをおすすめします。
それだけでもお尻の筋肉を柔らかくできたり、柔らかい状態を維持しやすくなるんですね。
この具体的な方法は、以下の通り。
①軽く膝を開閉させる
手順
- 両膝を90度ぐらいに曲げる
- 肩幅ぐらいに脚を開く
- この状態で膝を軽く開閉させる
この動きは、特に内もものたるみや外ももの張りで悩む方におすすめですね。
②脚を左右に転がす
手順
- 脚を伸ばした状態で肩幅に開く
- 踵を支点に脚を左右に転がす
- 股関節が力まないように気持ち良く動かす
この動きは、太ももの付け根がスッキリしますし、ヒップアップにも効果的です。
③踵を小さく上げ下げ
手順
- 両膝を90度ぐらいに曲げる
- 肩幅ぐらいに脚を開く
- この状態でふくらはぎが力まないように軽く踵を上げ下げさせる
この動きは、ふくらはぎや足首が細くなるので、膝下の太さに悩む方におすすめ。
④太もも全体を揺らす
手順
- 脚を伸ばした状態で肩幅に開く
- 太もも全体をリラックスさせる
- 手で前ももを左右に揺らす
こういった“ちょっとしたこと”を行えば、お尻を柔らかくするだけではなく、脚やせにも効果的ですね。
もし、脚の太さに悩む方は、以下の記事も参考にどうぞ。
あわせて読みたい
お尻が硬い方にしてほしい立ち方の改善方法
座り方が改善できると、あわせて行いたいのが立ち方の改善。
この立ち方のポイントは、
- 軽い出っ尻状態で立つ
- 骨を感じて立つ
こういった状態ですね。
多くの方は、
- へそを前に突き出したような立ち方
- 骨盤が後方に倒れた座り方
などになっているはず。
この立ち方を自然に直せば、お尻へのストレスが軽減して、柔らかいお尻を維持できますからね。
立ち方の改善方法は、以下の記事で解説しています。
お尻が硬い方にしてほしい歩き方の改善方法
さらに立ち方の改善の延長で行ってほしいのが、歩き方の改善です。
歩き方のイメージは、
胸元をすーっと前に運ぶ
という感覚で歩くこと。
脚を前に出すような感覚で歩くと、着地のまずさによってお尻が硬くなる可能性があります。
この辺りをうまく調節して歩けると、さらにお尻は柔らかい状態で維持できるはずですね。
歩き方の改善方法については、以下の記事で解説しています。
お尻に力を入れてしまう癖に気づく
そしてもう1つ大事なことは、無意識にお尻に力が入ってしまっている方もいると思うんですね。
この記事を読んでいる方は、今少しお尻に意識を向けてもらえれば気づくことがあるかもしれません。
- お尻をギュッと締めてしまっている
- 脚を内側に強く締めている
- お尻がキュッと力んでいる
こういった状態になっていませんか?
こうやって自分の身体に意識を向けたり確認をすることで、お尻に力を入れてしまっていることに気づけますよね。
気づくことができれば、お尻の力を抜くことができる。
こういった癖の改善もお尻を根本的に柔らかくすることに必要なので、ぜひこういったことにも意識を向けて取り組んでほしいですね。
ここまでお伝えした一連の流れができると、硬いお尻は柔らかくなるので、何かできることからはじめてみてください。
お尻が硬い原因と柔らかくする3つの方法のまとめ
今回はお尻が硬くなる原因と柔らかくする方法についてお伝えして行きました。
今回の記事のまとめ
- お尻が硬い=大殿筋が緊張している
- 大殿筋が緊張する原因は、主に日頃の姿勢や動作など
- 柔らかくするためには、まずお尻を力ませて緩める
- さらに柔らかくするためには、揺らしたりストレッチなどを行う
- 姿勢や動作も改善すれば、根本的にお尻を柔らかくすることができる
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでも参考になれば嬉しく思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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