ここだ!と思ってボールを打ちにいってみると、ボコッと鈍い音を立ててボテボテの打球が飛んでいく。
バッティングでつまる原因はさまざまですが、改善ができると気持ちの良い打球が飛ぶようになり、より楽しく野球ができるはずです。
この記事では、
- バッティングでつまる原因
- バッティングでつまらない方法
などをパーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。
今回の記事でお伝えするようなことを実際に現場でも選手に指導すると「めちゃくちゃ気持ち良く打てます!」とすぐに変化を実感してもらえます。
現場でも成果の得ている方法ですので、ぜひ参考に実践してみてください。
今回の記事の内容
バッティングでつまる原因
バッティングでつまってしまう選手の原因は、以下の4つなどが考えられます。
- インパクトの位置の問題
- アドバイスがまずい
- 体重が軸足に残りすぎ
- 脇を締めすぎ
これらすべて実際に現場で経験したことであり、かつ改善可能な原因ですね。詳しく解説していきます。
①インパクトの位置の問題
まず一番考えられることは、
インパクトの位置のまずさ
です。
例えば、よく「身体の中にボールを呼び込んで打て!」と言われたりしますが、選手自身の中で「インパクトは呼び込んで…」と意識すると適切な位置よりも手前になってしまいます。
つまりやすい選手のインパクトは、大体こういう位置にあることが多いです。
インパクトの位置は、
肘が伸び切るぐらいの位置
が適切であり、この位置でボールをとらえられると最も力が伝わりやすく、打球も良くなっていきます。
どうしてもつまってしまう選手で多い特長の1つに、このようにインパクトの位置のまずさが考えられます。
そして、自分の中でインパクトは前に設定していると思っていても、実際に動画とかで確認すると意外と身体に近くなっているかもしれません。
これが最も多い原因の1つですね。
②アドバイスがまずい
これは①と被る部分ではありますが、監督・コーチなどの指導者が、
もっと呼び込んで打て!
とアドバイスをして、それを素直に実践した結果つまってしまうケースも非常に多いです。
僕のところに指導を受けに来られて、打球がつまっている選手の90%近くは、大体指導者からそういう指導を受けています。
もちろん、ご父兄の方がそういうアドバイスしているケースもありますが、このアドバイスは選手の現状によって成果が大きく変わります。
インパクトの位置が前すぎて、泳いでしまっている
という選手の場合は「呼び込んで打て!」という表現が適切ですが、元々インパクトの位置が適切な選手にこういうアドバイスをすると、逆効果になりつまってしまいます。
大体の選手は、このように①・②が問題でつまっている可能性が高いですね。ただ、以下のようなことも原因として考えられます。
③体重が軸足に残りすぎ
これは選手に指導する中で見えてきたことですが、軸足に体重を乗せるとき、足元を意識させすぎるとつまってしまう可能性が高くなります。
僕自身、投手であれバッターであれ軸足に体重を乗せて立つ場合、この位置に体重が乗ることが適切だと考えています。
ここに体重を乗せて立つことで、フラットといって足裏全体で立つことができます。
そうすると、より下半身で蓄えたエネルギーをボールなり、バットに伝えられる。
ただ、この体重支持ポイントをバッティング時に意識してしまうと、体重移動がスムーズにできずつまってしまいます。
全体の動きの問題も考えられますが、このように、
体重移動がスムーズにできておらず、残りすぎている
というケースでもつまってしまう可能性がありますね。
④脇を締めすぎ
あとは、上半身の動作のまずさも考えられます。
これもよくあるケースで、バットを構えるときに脇を締めてしまう選手がいます。
人間の身体は、
- 開く→閉じる
- 閉じる→開く
という逆の動きをするのが自然。
つまり、構えの段階で脇を締めるような意識を持っていると、バットを振り出すとインパクトのときに脇が開いてしまう。
そうするとボールに力が伝わりづらく、結果つまってしまうこともあります。さらに、脇を締めてしまうとバットが出てきません。
ですので、
脇を締めて構える
という意識を持っている選手は、そういう意識が問題でつまっている可能性があります。
では、このようにバッティング時につまってしまう選手は、どうすればつまらないようにバッティングをすることができるのでしょうか?
バッティングでつまらないようにする3つの手順
基本的には、原因に応じて方法を変える必要がありますが、以下の流れでつまることを改善できます。
①インパクトの位置を理解する
まず大事なことは、
自分にとって適切なインパクトの位置はどこかを知る
ということだと思います。
これは、簡単に確かめる方法があって、詳しくは「自分に合ったバッティング時のインパクトの位置をみつける方法」で解説しています。
ここでお伝えしている方法で、自分のインパクトの位置を理解できると、次はバッティング時にそれを活かせるようにしていきます。
②ティーで感覚を掴む
その場で自分のインパクトの位置が分かったとしても、それをいきなりバッティングに活かすことは難しいんですね。
そこで、次に行うことは感覚的にインパクトの位置を理解するためにティーバッティングを行っていきます。
ここで行うティーバッティングの目的は、
感覚的に自分に合ったインパクトの位置を理解する
ということ。
ですので、ボールを投げてもらう人に、自分が一番感覚よくインパクトを迎えられるところにボールをトスしてもらうようにします。
そして、それを感覚的に掴みますが、ティーバッティングで感覚がつかめてくると、次にバッティングへと移行します。
ティーバッティングについては「ティーバッティングの目的・意味・実践方法を解説」で詳しく解説しています。
③バッティングにつなげる
ティーバッティングでつかんだ感覚を、前から投げてくるボールに対して、自分に合ったインパクトの位置でボールを捉えられるようにバッティングを行っていきます。
あとは、ティーバッティングでつかんだインパクトの位置がバッティングでもできるように調節すれば、つまることなく打てると思います。
ここで1つポイントになるイメージとしては、
センターの奥にバットを投げるイメージで打つ
ということ。
この感覚で指導してみると、ほとんどの選手はインパクトの位置が前になり、実際に打球が変わっていきます。
当然打球が良くなりますし、つまることもありません。なので、バッティングをするときは、
センターの奥にバットを投げる
というイメージでスイングすればOKだと思います。
打ち方については、「野球選手に伝えたいバッティングのコツや打ち方」で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
余分な意識をしない
先ほど原因のところで、体重が軸足に残りすぎて体重移動がスムーズにできていなくてもつまるとお伝えしましたが、この原因に適切に立てていないということがあります。
適切に立てていない場合、
先にバランスよく立てるようになってからバッティングをする
ということが重要です。
ここで行ってほしいのはバランストレーニングですが、このバランストレーニングについては「バランストレーニングの重要性と野球選手におすすめの方法4選」で解説しています。
こういったバランストレーニングを行ってからバッティングをすると、また打ちやすさも変わってくるはずですからね。
脇を締める
あと、脇を締める癖がある選手は、軽く脇を開いて構える方がバットを出しやすくなります。
また、
- グリップの硬さ
- ヘッドの向き
などによってバットの出しやすさなどが変わってきます。
ここまでお伝えしたように、
バッティングでつまる原因を取り除けばつまらなくなる
ということですので、上記を参考にぜひスイングなどを変えてほしいなと思います。
バッティングでつまる原因とつまらない3つの手順のまとめ
今回は、バッティングでつまる原因とつまらない方法を解説しました。
今回の記事のまとめ
- バッティング時につまる原因は1つではない
- インパクトの位置の問題や軸足に体重が残りすぎているなど
- つまらなくするためには、まずはインパクトの位置を理解する
- そして、ティーで感覚的にインパクトの位置を理解する
- それができると、次はバッティングにつなげる
- この流れができると、つまらずにバッティングができる
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでもバッティングで悩む選手の参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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